ゲーム

Tabletop SimulatorはTCGプレーヤーの助け舟となる!

はなよさんかわいいね

最近WIXOSSが大流行しているらしい。アニメ『selector infected WIXOSS』のスマッシュヒットに伴って売り切れが相次いでいるそうだ。

だがいくら世間的に大流行していたとしても、自分の周りにプレーヤーがいるのかわからないのがTCG。TCGを遊ぶためには基本的に対戦相手が必要だ。近所のお友達もはじめてくれないとただのトレーディングカードになってしまい、ゲームを遊ぶことができない。

その問題を解決する一つの方法としてビデオチャットを使ってのインターネット対戦がある。Skypeなどをつかって画面越しに対戦する手法だ。SNSも併せて用いればスマートに対戦相手を確保できるし、時間さえ約束しておけば場所を確保しなくても対戦ができるので一挙両得だ。

しかし遊びたいカードゲームによってはビデオチャットを使えないパターンもある。例えばWIXOSSの前のクールにアニメが放送されていたZ/Xだと対戦相手とおなじフィールドを共有して使うので画面越しに対戦するのは難しい。それにカードのテキストを画面越しでは確認できないなど、プレイングに不便な部分も多くある。

どんなカードゲームでも対応できる、汎用ネット対戦ツールさえあれば……。そんな状況に彗星のごとく現れたのがTabletop Simulatorだ。

タイトル画面

Tabletop Simulatorは物理エンジンを用いてテーブルとアナログゲームに使う道具を再現したインターネットマルチプレイ対応ゲームで、カードや駒を物理的にプレーヤーが操れれば理論上どんなアナログゲームでもプレイできるという発想をもとに開発されている画期的なものだ。

神経衰弱

例えばトランプを呼び出せばプレーヤーはなんの制約もなくトランプを動かすことができるので、プレーヤーはババ抜きをしてもいいし神経衰弱をしてもいい。通常ならゲームのシステムが管理すべきゲーム進行の情報はすべてプレーヤー各々が管理する。なのでゲームシステムはカードの場所をおぼえているだけだ。手抜きのように見えるが、ゲームシステムにゲーム進行の情報を管理させるとそのツールに沿ったゲームしか遊ぶことができなくなってしまう。なにも管理してないからこそありとあらゆる遊び方ができるのがこのゲームの特徴だ。

さてここからが本題なのだが、Tabletop Simulatorにはデフォルトで呼び出せるトランプやリバーシといったゲーム以外に自分で作ったデータを読み込んで使うという機能が搭載されている。つまり、データさえ用意してしまえば自分の好きなTCGやアナログゲームを遊べるのだ。

カスタムゲーム

もちろん著作権的にはかなりグレーである。作ったデータを公開したりせず内輪で遊ぶ分にはプロキシカードの延長と考えることはできるが、MTGなどのオンライン対戦サービスが稼働しているゲームもあるのでゲームによって判断が分かれる部分になるだろう。元来PCゲームのMODはグレーなもの。そこは各々の自己判断にお任せしたい。

ゲームのカスタムデータなんて作るのが難しそう……と感じるかもしれないが、このゲームはカスタムデータを簡単に作って、簡単に導入できるように工夫がされている。今回はTCGを遊ぶことに重点を絞り、僕が作ったサンプルデータを基に順を追って解説していこう。

制作は簡単。画像を数枚用意するだけだ。カードゲームの場合カードの裏面と表面の2種類、必要ならプレイシートの画像を用意する。

裏面

まずカードの裏面だが、これは画像を一枚用意するだけだ。今回は上の適当なイラストを用意した。他の画像に言えることだが大きい画像のほうがもちろん綺麗に表示される。が、読み込みを考えると大きくしすぎるのも問題なので、ある程度の大きさでおさえておけばいい。縦横比は1:2で用意するのが理想的だが、自動で調整してくれるので長方形ならば特に問題はない。

次はカードの表面だ。これはTabletop Simulatorのテンプレート画像に沿って制作する。Tabletop Simulatorをインストールしたフォルダに入っている「cards_face_template.jpg」がそれだ。

template

この画像に従ってカードの表面を並べれば一揃えのデッキとして読み込むことができる。1つの画像につき69枚まで配置できるが、読み込むときに枚数を指定できるので10枚だけ、40枚だけ、という画像になってもいい。逆に69枚を超えていたとしても画像を二つ用意してデッキを束ねることができるので100枚越えのデッキも再現できる。下のようなカード表面の画像を必要な種類の分だけ用意しておこう。

カード表面1 カード表面2

さて用意したカード表面の画像をゲームで読み込む画像に作り替えなければいけないが、これを簡単に作る専用のツールをすでに開発してくれた人がいる。これを利用しない手はない。Tabletop Simulator Custom decks Builderだ。

2016/01/13追記 上記ツールが不安定なので、最近はTTS Deck Editorのほうが主流になっています。こっちのほうがおすすめ。

Builder使い方1

このツールはよくできていて、「File>New Decks」を選んで制作を始めたら、あとはドラッグ&ドロップでカードを読み込ませるだけでいい。

最初に読み込んだカードのサイズで統一されるので、もし用意したカードの画像がそれぞれ違う画像サイズだった場合は注意が必要だ。デフォルトで用意されているテンプレート画像のサイズは4096×4096だが、テンプレート通り並んでいればちゃんと読み込まれるのでカードのサイズ自体はあまり気にしなくていい。

100%表示だと見づらいので、「View>Zoom」から表示サイズを25%にしておくとよいだろう。

Builder使い方2

カットやコピー、ペーストにも対応しCtrl+Vといったおなじみのショートカットも使えるので、同じカードがたくさん入るであろうTCGではかなり威力を発揮する。ゲームで読み込ませる画像だけでなく、編集ファイルも保存できるのでデッキの編集を楽々行えるのもこのツールの魅力だ。

(2015/5/17追記 書くの忘れてたけど、今年の初めに2.2.1が公開されました。それはちゃんと動くようなので、不要な部分を削除しました。)

 

表面画像完成

そうしてエクスポートした画像がこちら。これで準備は完了だ。

Tabletop Simulatorで読み込むデータが完成したらあとはゲーム内で読み込むだけだ。PCゲームのMODは、ダウンロードしたMODを指定のフォルダにデータを入れないといけない、ゲームをプレイする全員が同じmodを適用しないといけない、などなど慣れていないと面倒くさいことが沢山ある。それが原因で嫌煙され、残念な思いをすることも少ないない。

ここの部分もTabletop Simulatorはよく考えられていて、画像のあるURLを指定して、各々のプレーヤーが起動しているTabletop Simulatorが画像を自動でダウンロード、キャッシュに保存してそこからデータを読み込む形式をとっている。プレーヤー全員にカスタムデータを配る手間も省けるし、カスタムデータの読み込み直しでゲームを終了する必要もないのでかなり楽だ。自分のサーバーや、アップローダーに作った画像をアップロードしておこう。

customdeckメニュー

ゲーム内のホストメニューから「Spawn objects>Cards>Custom deck」を選択。すると上のようなメニューが出てくるので、上からカード裏面の画像URL、カード表面の画像URL、そのデッキが何枚で構成されているかを入力する。あとはimportをクリックするだけでカードが読み込まれる。恐ろしいほどに簡単だ。

ちなみに最後のSideways deckはこのカードが横向きのカードかどうかを指示するもので、後述するズーム機能を用いた際にここにチェックを入れておくと横向きに表示してくれる。が、縦向きのデッキと混ぜると縦に戻ってしまうので、横向きだけしかないカードゲームでしか使えない。

プレイマット

もちろんプレイマットも読み込むことができる。手順としてはカスタムボードゲームのボードをプレイマットにする。「Game mode>Custom」を選択して、カスタムボードゲームモードに切り替える。すると先ほど解説したカスタムカードデッキの読み込みメニューとカスタムボードの読み込みメニューが出てくるので、カスタムボードにプレイマット画像を読み込めばOKだ。

boardメニュー

プレイマットの画像はボードが画像の形に合わせて自動で変形するので、縦横比など気にせずをそのまま読み込ませれば問題ない。

 

プレイ風景

お疲れさま!あとは楽しくプレイしよう!バトスピやミラバトのようなタブレットが必要なゲームはSpawn Objectsから適当なものを選んでだせば使えるし、遊戯王やMTGのようなトークンが必要な場合もトランプや別のカードを用意しておいて呼び出せばいい。サイコロもあるし裏表判定するためのコインもあるし、できないカードゲームはないだろう。

カードの拡大表示

他にも便利な機能はいくつかある。Altを押しながらカードの上にカーソルを持っていくとカードの内容を拡大表示してくれる。マウスホイールで拡大縮小もできるのでカードのテキストを楽々確認できるうれしい機能だ。ゲームの途中経過をセーブしておくこともできる。カスタムデッキもセーブできるので、毎回入力するには面倒なURLの指定をセーブから呼び出して省略したり、今日はここまでにして明日また続きを……というTCGではありえない対応も可能だ。

 

とにもかくにもTabletop Simulatorは画期的なゲームだ。Tabletop SimulatorはSteamで14.99$で販売されているから(2014/5/24現在)、ぜひ日本のTCGプレーヤーの皆さん、ひいてはアナログゲームを好きなの全ての方にTabletop Simulatorを買ってほしい。今回は触れてないがボードゲームはもちろんのこと、TRPGにも対応している。アナログゲームが好きな人ならきっと気に入るはずだ。

現在Tabletop Simulatorは早期アクセスタイトルでまだまだ開発中だ。開発中だけあって不安定だが、たくさんの人が買って開発者にお金が入れば開発が順調に進み、さらにすばらしいものになるのは間違いない。そのために僕はこの記事を書いているし、これを読んで気になった人はどんどんこのゲームのことを広めてほしいと思っている。

どうしても信用できない人は公式サイトで古いバージョンが体験版として公開されているので、触って確かめてほしい。最新バージョンよりできることは限られるが、僕がこのゲームに感じた可能性を感じることはできるはずだ。

 

さて、応援の気持ちで解説記事を書いたはいいが、またSteamわからんしとか英語読めないしとか言われてどうにもならないのは目に見えてるんだけどね。

流行ってほしいものが流行る自分を願うべきなのだろうか……。

“Tabletop SimulatorはTCGプレーヤーの助け舟となる!” への 3 件のフィードバック

  1. まさにコレを求めてました。
    VASSALとかでモジュール作ろうかとも思ってましたがこっちのが簡単そうですね。

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